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砂川 剛 先生(作業療法士)

キャリア年数:15年

医療法人社団 友志会 リハビリ部門部長

栃木県作業療法士協会理事

医療法人社団 友志会にて回復期病院の立ち上げに参画し、老健・回復期・デイケアなど複数のリハビリテーション責任者を歴任。講演多数。

 

排泄用具と聞くと、おむつやポータブルトイレがすぐに思い浮かぶと思いますが、実は様々な種類の便利な排泄用具が存在します。ただし、身体状況に合わせて活用しないと意味がなかったり、逆効果になるケースもあります。そこで、今回、ベテラン作業療法士の砂川剛先生に身体状況に応じた排泄用具の選び方をご指導いただきました。

 

 

①要介護5の方

 状態:麻痺や身体機能の低下が著しく、日中の大半をベッドで過ごす

 リスク:関節の拘縮、筋力低下、循環器の悪化

 

排泄用具選びのコツ

  • かぶれが少ないオムツ選びや、ベッド上での排泄が可能な差込式便器で、介助者・被介護者が共に安楽な介護へ

 

代表的な排泄用具

オムツ、安楽便器、シャワーボトル(陰部などの洗浄)、男性用尿器、消臭剤

 

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②要介護4(座る事が出来て、介助にて車椅子等に移れる)の方

 

状態:車椅子、ベッドでの生活が主だが乗り移り等、中等度の介助があれば起きて生活することができる

 リスク:重中介助による介護者の負担大⇔関節の拘縮、筋力低下 活動機会の減少

 

排泄用具選びのコツ

ポータブルトイレ(図1)の使用と麻痺側など、身体状況に合わせた設置

身体状況に合わせた尿器の使用方法

ベッド、周辺の手すりや柵の設置(図2)

 

代表的な排泄用具

ポータブルトイレ(図1) ベッド用手すり(図2)

(図1)

(図2)

 

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③要介護3(車椅子・杖を併用して生活)の方

 

状態:軽介助や見守りで生活ができるが、転倒の危険があり不安)

 リスク:バランス能力に低下があり、転倒の危険あり

 

排泄用具選びのコツ

トイレットペーパーが使いやすい位置にあるか、終わった後、蓋を閉める事が容易か(ベッドに移った後閉めやすい位置に設置できるか)も見落とせません。

夜間のトイレのためポータブルトイレ(図1)の設置。注意を喚起しやすくするために、暗くても分かりやすい色調の物を考えます

豆電球等をトイレに付け加えてもトイレが分かりやすく、より安心です。

トイレットペーパーホルダー(図1)も片手で紙をきれるホルダーがあり、それをつけられると、快適さにつながります。

 

代表的な排泄用具

ポータブルトイレ(図1) トイレットペーパーホルダー(図1)

 

 

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④要介護1~2(生活は自立レベル)の方

 

状態:自身でなんとか生活しているが労力が必要となり生活動作に困難がある

 リスク:無理な(労力を要する)動作による更なる機能悪化 痛みの増大

 

排泄用具選びのコツ

例えば、両膝の変形性関節症で、手すりでの立ち上がり時に膝の痛みがあり立つ事が困難で足の筋力も弱い方では、トイレ内に手すりを設置する事は必須ですが、立ち上がりを容易にするには座面を高くすることも大切です。その際、補高便座を活用すると良いでしょう。比較的簡単に設置でき価格も安いです。

ただし、既存便座蓋が閉まらなくなる事が多いため同居人との話し合いが必要ですし、便座穴が狭くなるので衛生面の配慮は増します。

 

代表的な排泄用具

補高便座(図3) トイレアーム洋式アーム据置用(図4)

(図3)

(図4)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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